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「おい、聞いたか。」 隣の塚戸が肘で突ついて話しかけてきたので、我に帰る。 「ん、何が。」 とさっきまでの自分を気付かれないよう、適当に返事をする。 「今日ヤバそうだぞ。」 「だから、何。」 「あれだよ。」 塚戸が指す方を見ると、課長と誰かが話してる。 よく見ると営業部の奴らだ 切迫つまってる様子だな どうも時々聞こえてくる話から推測すると、取り引き先から急ぐよう言われて、頼んでた仕事を期限早めて今日までにして欲しいという無茶な内容だった。 一瞬焦ったが、今の俺の仕事は大方片付けいてるから、言われても大丈夫だ 「お前も大丈夫なのか。担当の奴可哀想。」 と2人で他人事の様にみていたら、 課長が「おい、鹿乃。ちょっと来い。」 と言ったものだから、俺らは顔を見合わせる。
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