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泣いていた彼女が今は嬉しそうに笑ってる 焦った俺はありのままの気持ちを口に出していた もっとうまくフォローできたはずなのに、できなかった でも、そんな俺の言葉でも彼女は笑ってくれた 雨上がりに咲いた華のようだ 生き生きして綺麗だけどどこか艶っぽい 嬉しそうに笑ってる美夕里を見ていると、もっと近づきたくなる、抱きしめたくなる 甘くて蕩けるような優しいキスを降らし、君の頸、匂い、髪に触れ、滑っていく先は鎖骨… 君は俺に応えるように切ない息を漏らし、さらに煽る 理性をなんとか抑え、もっと俺を求めるように焦らして… 俺を欲する言葉を出すまで、何度でも甘い息を漏らし、君の中を俺だけにしていく 「羽坂さん。」 ふいに名前を呼ばれ、彼女を見る はぁ…俺は白昼夢をみていたのか 想いのままに彼女に触れてしまいたかった
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