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もう後2駅で終点に着くという時なって、ふと横にいる人が背が低い事に気が付く。
ちらっとみると、俯いているので女性としかわからない。
チョコレート色の落ちついた髪の色、緩いパーマがかかった艶やかな髪、長さはセミロングだ。
似てる、いつも遠目にみている彼女の雰囲気と
もしかして…
そっと窓をみるふりして、窓に映る隣の女性を見てみる。
やはり…彼女だ
俯いて顔がよく見えないが、きっと彼女だ
俺の五感がそう叫んでる
彼女を認識しだした途端、心臓が早鐘をうちはじめた。
今までなんともなかった彼女がいる方の体の右側に力が入り、固まってしまう。
本を開いてる右手に汗が滲んできたが、そのままぴくりとも動かさせない。
そんな俺を気にもとめず、彼女は澄んだ瞳で窓の外の景色を眺めている。
あぁ、俺は彼女と別にどうこうなりたい訳じゃない、ただ見ていたいだけのはず
だから緊張なんてする必要ない
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