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「……っ、人前で何するんだよ!」
俺が言い出した事だし、嬉しいけど、でもやっぱ恥ずかしいだろ?!
でもめちゃくちゃ幸せだ!
やっぱりたまらない!
……あ、治った。
「本当に治ったね」
そう言って離れていった翔真の唇に、俺から移ったであろう油分が付着している
「じゃあ学校行こうか」
「……ん」
……その後も、翔真はいつもと変わらなかった。
そうか、コイツはいつも素直なんだな。
なんとなく、デレリップを彼にあげた。
「もしかして痛かった?」
確かにちょっと乾燥してたけど、それはそれでいい物だったよ!
「……別に」
そう答えたけれど、渡すとすぐに、塗っていた。
しかしその後もやっぱり何も変わらない。
そして2人で歩く帰り道。
放課後デートだ。
やったね!
そして不意に口からこぼれ出る言葉。
「……デレれなくてゴメン」
あれ、もしかしてちょっと効果残ってた?
「何?突然。
別に言葉で言われなくても、悠聖の事なら顔見れば解るから」
だからそのままで大丈夫だと、そう言った。
やっぱり俺の彼氏超カッコいい。
あんな商品、俺にも彼にも必要なかったんだ。
あー、無駄遣いした!
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