第9章

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それに気付いた皐月は、警察に駆け込んだ。 しかし捕まったのは、リョウだけ。リョウは麗華を逃がし、アイツと同じ傷害で実刑判決を受け、約3年を刑務所で過ごした。 麗華は大量の金を持って逃亡。 指名手配されていた。 そして皐月は警察に保護され、親戚の家に戻された。 それから数年、麗華は影を潜め暮らしながら、皐月を探していた。 やっと皐月を探し当てた麗華は、名前を偽り、化粧も髪型もガラリと変え、皐月に近づいた。 皐月をまた手にする為に。毎日傍で皐月の心を揺さぶっていた。 麗華の皐月への執着は異常、そのものだった。 その時に見せてもらった写真は、今の清楚な麗華と正反対でケバケバしく、下品な様だった。 今まで見つからなかったのにも合点がいく。 私の事は、事前に調べてあり、皐月への脅しの対象にはならないと除外したらしい。 それが、エデンでのリョウの接触。 冷たく他人行儀で毒舌だった私に対して。 『成程ね』 あの言葉は、皐月と深い仲ではないと判断したようだった。
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