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それから私には伝えたいことがあった。
妹のなずなに障害があること。
担任の先生だけではなく、児童の母親が何人も集まる中で話したところでどう思われるかわからない。
でも伝えなければ何も始まらない。
そんな思いを胸にドキドキしながら伝えた。
なずなの障害を話すと共に、琉輝や昂輝が我慢していること、それでも妹を可愛がってくれること。
だけどやっぱりあたしの手が行き届かず、寂しい思いもさせているだろうということ。
それを伝えた時、琉輝や昂輝の頑張りも伝わったのか、先生から一言。
「それってめちゃくちゃ長所じゃないですか!」
この言葉を言われた瞬間、感激のあまり私の心がぽわっと温かくなった。
今まで何度かこうやって話したことがあった。
でもその度にためらいがちに「大変ですね」とか「頑張ってるんですね」と言われるだけだった。
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