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そして待ちに待ったゴールデンウィークがやってきた。
ドキドキしながら空港に入る。
身体障害者は一足先に搭乗させてくれるので早めに入ると、2人の客室乗務員さんがなずな用のベルトをスタンバってくれていた。
なずなにしては大きすぎるベルトに、約90度に起こされたシート。
正直なずなの体には合わないなって思った。
体が小さめでも首がすわっていなくても、なずなは3才になっているので、90度のシートに座り、大きすぎるベルトを装着しなければならない。
何度も付け替えしながらようやく装着したけれど、凄く苦しそうな表情を浮かべるなずな。
離陸までの間、機嫌をとるのが大変だった。
そして1番心配していた離陸での加速。
なずなの手を握り、顔を覗き込んで、何度も「大丈夫だよ」と笑顔を向ける。
私の言葉がわかっているのか、笑顔に反応したのか、緊張気味のなずなの表情が少し和らいだなと感じたとき、
飛行機が離陸を始め、大きな音をたてながら加速しはじめた。
その瞬間、
「あはは、あはは、あはは」
となぜか大爆笑のなずな。
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