心の成長

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そして琉輝と昂輝にはまだ理解できないだろうと、なずなは病気で普通より歩くのが遅かったり、口から食べることができない……と教えていた。 でも最近2人は、 『いつ歩くようになるの?』 とか、 『いつ口から食べれるようになるの?』 とか訊いてくるようになった。 正直答えに困っていた。 でも今ならわかってくれるかもしれない。 今教えるべきなのかもしれない。 そう思って、この日重い口を開いた。 「琉輝、昂輝、聞いて。奈瑞菜の病気の事でちゃんと話したいことがあるの」 「ん? なに?」 リビングの中心で、3人で小さな輪を作って座りながら話し始めた。 「脳みそってわかる?」 「わかるよ。頭の中にあるやつやろ?」 「そうそう。奈瑞菜の脳みその1番大事な所……“手を動かしなさい”とか“食べ物をお口から食べなさい”とか、そういう命令するところがなくなっちゃったの」
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