強制恋愛:little girl

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夢を見た。 夢であってほしい、と何度も願った現実での出来事が夢にまで出て何度も私を苦しめる。 もう何か月か前の土曜の3時過ぎ。 冬にしては温かいと言っていた天気予報を信じたのに出かけてみれば一瞬温かかったもののすぐに寒くなった。 幸い日が出てて極寒、てわけじゃないからお天気のお姉さんを許すことにしたのを覚えている。 それでも寒くて、私は手袋を忘れた自分を恨んだ。 はー、と手に息を吹きかけながらこすり合わせる。吹きかける息は白かった。 その日の私は土曜のせっかくの休みを持て余していた。 何の約束もないし、バイトもない。急ぎの課題もなかったから何もすることがなかった。 家に一日中いるのはもったいないな、と思うけど外は寒いしなーって何気なくテレビをつけたときに天気予報をやっていて温かいって言っていた。 出かけようかなって思い立ってすぐに出かけた。けど寒い、外に出たのをすぐに後悔したけど家から出たんだから買い物でもして行こう、とそのままぶらぶらと歩いていた。 どこかお店に入ろう。 本を買う余裕は今ないけど立ち読みしていこうかな、と思って何を思ったのか近くの小さな本屋じゃなくて大型の本屋に向かっていた。
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