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『だーかーらー、圭介君はそういうところが意地悪なの!聞き流してよ』
『やだ』
『くっ。そうやって私で遊んでるでしょ』
にやにやとからかいながら彼女を見ていたら、翼で遊んでいることがばれた。
『もうっ。もうっ!
今年こそは覚えるよ。ちゃんとお祝いするからね、圭介君の上を行くサプライズを用意するんだから』
はいはい。
そういって流したけど、そんな会話が楽しくて、記念日をちゃんと覚えとくとか、お祝いするとかだのと、そんなことを真剣に話しているのはすごく幸せなんだと僕は思う。
彼女は気づいているんだろうか。
「今年はちゃんと覚えてたね」
寝ている彼女にそう静かに話しかけて、僕も立ち上がった。
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