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コーヒーカップ、一枚皿、フォーク、フライパンを洗いながら考えごとをする。
夢の中の私は信じられないでいた。
永井は手をつなぐのを拒否する。私が手をつなごうって言ってもだいたい嫌がる。
だから私からは嫌がるのに彼女から繋がれれば拒否しないことが親密さを表していた。
最初は信じられなかった。
外に出たけど、結局は何もせずに家に帰った。
決定的な瞬間、例えばキスしてるところとか、そんなものを目撃したら浮気は間違いないって思えるのに中途半端に手をつないでいるところの目撃は嘘だって思う方が強くて信じられなかった。
土曜に浮気現場に遭遇。
次の日の日曜は永井と会う約束をしていたけど、とても会う気にはなれなくて初めて何も言わずにすっぽかした。
約束の時間になってもすっぽかした私に彼からはメールも電話も来なかった。
家に帰ってから携帯の電源を切っていたから気づかなかっただけで、土曜の夕方に「急な用事ができたから明日は会えなくなった。ごめん」って彼からのメールに気付いたのは月曜の朝だった。
一日ですっかり疑心暗鬼になっていた私にそのメールは効果てきめんだった。
土曜に会ってた女の子と日曜もデートしたんだな。それかどこか泊まったのかもしれない。
自分で想像したことに涙が溢れて月曜もまた携帯の電源を切って過ごした。
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