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彼『んじゃ、寝ていいよ』
アタシ『はい。すいません。お邪魔します。』
彼はアタシとこんな会話をしながら押し入れをゴソゴソとしていた。
アタシ『あの…何してんの?』
彼『ん~?寝袋があるから…あ、あった。』
寝袋?へ?この人、寝袋で寝るの?
彼『んじゃおやすみ』
アタシ『え!アタシが寝袋で寝ます!風邪引かれたら、嫌ですし!』
彼『大丈夫。おやすみ』
アタシ『あぁおやすみなさい…。って気になって眠れませんよ!襲わないのでこっちで寝て下さい!アタシもこっちで寝かせて貰いますけど…』
彼『ん~、本当に襲わない?じゃあお言葉に甘えて』
彼がベッドに入って来た時は、心臓が破裂しそうだった。
彼に聞こえてしまっていたと思う。
吐きそうだった。
その夜は、何もなく、けど、アタシは彼の腕の中で彼の心臓の音を聞いていた。
彼もまた、心臓の音が聞こえる位ドキドキしていた。
緊張しながら眠りにつけなく、けれど、彼には眠って欲しくて寝た振りをしていたアタシに、朝方、彼はアタシのおでこにキスをした。
彼も眠れないでいた。
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