第二章 つきもの

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「ここにいますよ、翠菜さん」 「ひゃあっ!?」 起き上がって後ろを見れば、ソファから数歩と離れてないところに彼女はいた。 学校があるはずだが、私服で来ているのに疑問を感じながらも立ち上がる。 「どうしたんですか?まさか、碧衣さんがなにか…」 「い、いえ。お姉ちゃんは何もしてません。今日は、別のことで相談が……」 「そうですか……では、そこに座って待っていてください。お茶を淹れますから」 「すみません、お構いなく」 ついさっきまで寝ていたソファに彼女を座らせ、奥のキッチンへと向かう零夜に、翠菜は申し訳なさそうに言う。
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