第二章 つきもの

15/19
前へ
/55ページ
次へ
「私のところ以外に預かってくれる人がいなくて、しかたなく……」 「連れていったんですか」 「はい……」 そこまで聞いた零夜はため息をついて、続きは予想できるとばかりに頭を掻いた。 「幼い子供を心霊スポットに連れて行ってはいけない」 「え?」 「子供は体質とかはあるでしょうが、霊を見やすいんですよ。大人に比べて」 「そうなんですか?」 「宙を見つめてボーッとしている幼児ってたまにいるじゃないですか。その視線の先には大抵いますよ。あと、よく一人遊びしている子とか、空想のお友達の話をしている子とかも」 「え……」 「茜さんは恐らく霊感がかなりあるんでしょう。翠菜さん、碧衣さんの事件の後から3日前までで、茜さんに会ったことは?」 「えっと……一週間前に、買い物に出たら偶然……」 「それです」
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

170人が本棚に入れています
本棚に追加