第二章 つきもの

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ビシッと指差すその先は、翠菜ではなくその少し横。 翠菜は首をかしげて隣を見るが、当然何もない。 「茜さんは、恐らく碧衣さんが翠菜さんに憑いているのを見てしまったんでしょう。それで、あなたの家に行きたくないと言った」 「……死んだはずのお姉ちゃんがいたら、そりゃあそうなりますよね……。というか、やっぱり零夜さんも見えるんですね、お姉ちゃんのこと」 零夜が指差している、碧衣がいるであろう所を見ながら、呟く翠菜。 その顔は、少し寂しそうだった。 「……本題に戻りますよ。 この先は大方予想できますが、一応説明をお願いします」 「あ、はい」
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