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8回裏ツーアウト二、三塁というところでうちのチームの中で一番頼りになる4番バッターに回ってくる
「ここは奴に任せるしかないな」
5ー3で負けてはいたが、ここで一発が出れば逆転というビックチャンスだ。俺は4番に一任することにした
エージェントの掛けているサングラスの如く輝きを放つ黒いバットを二度三度振ってからバッターボックスに入る4番バッター
相手投手はこの回から投げているセットアッパーだ。
そう簡単には打たせてくれないだろう。
"ストライーク"
4番のバットは空を切った。
初球は計ったかのような外角一杯のスライダーを放ってきた。
「さすがセットアッパーを名乗るだけあるな...いいボールだ」
4番が俺の方に視線を送ってくる
「今のは仕方ない、甘いとこが来たらバチーンと打て」
切り替えろという気持ちを込めて手をたたく。
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