第1怪『ベースボール』

5/5
前へ
/23ページ
次へ
セットアッパーを送るもワンナウトランナー二、三塁のピンチを迎える。 「なにやってんだよ、この回に点取られるのは負けを意味するぞ」 しかしその思いもむなしく、カウントスリーノーとしてしまう。 「フォアボールは絶対ダメだぞ、ストライク取っていけ」 "カキーン" 甘く入った球を強振され ボールは山のような軌道を描いてスタンドインする。 セットアッパーが苦虫を噛み潰したような顔をして天を仰ぐ。 「あぁ~打たれた、だめだもう勝てないわやめよう」 "ポチ"という音の後に 野球場が暗黒の世界に変貌した。 「いや~コンピューター強いな」 部屋の壁に掛けられている時計の短針が12を優に越えていた。 「もうこんな時間ですか、やりこみ過ぎたな... よし!明日も学校あるし寝よう」
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加