撫で斬り

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やぁ、白夜だ 俺は今、兵藤の契約に同行しているんだが… 「悪魔さん、ミルたんを魔法少女にして欲しいにょ」 「どうしてこうなった…」 目の前の少女アニメのヒロインっぽいカラフルでヒラヒラの衣装を身に纏った依頼主らしいナニカのお願いに天を仰ぐ 「天使さんも異世界も神様も試したんだけど、皆ミルたんを魔法少女にしてくれなかったにょ」 「試したの!?」 「だからもう悪魔さんに頼るしか無いんだにょ」 色々とヤバい事を言いながら俺達に迫ってくる世紀末覇者の如き『漢の娘』に、兵藤と目だけで語り合う 『おい兵藤、お前への依頼だぞ』 『無理無理無理無理!! 無理ッスよ御津さん、お願いしますって!!』 『ただの人間にそんな事が出来るわけ無いだろ、行けって』 『ちくしょぉぉぉぉぉ!!』 この間僅か0.1秒 更に兵藤を依頼主の前に押し出し、付いて来た己を激しく呪う 『主、ここは主が――』 『昌信、何も言うな…』 微妙に助言をしようとするKY軍師を制し、頭を軽く振る (神も仏も無い…いやはや、時代に取り残された世紀末覇者がいたとは) 「じゃあ仕方ないにょ、一緒にアニメを見て欲しいにょ」 「さて、俺は一足先にリアス嬢の所に戻る。 あとは任せたぞ、兵藤」 「あっ、ちょっ…御津さぁぁぁぁぁぁん!!」 背後から響く兵藤の悲痛な叫びをBGMに、俺はさっさとミルたんのパンデモニウムから脱出する あの自力で異世界へ行く規格外な依頼主の事だ、某5人いる魔法少女のうち4人が死ぬアニメとかリリカルでマジカルな魔砲少女のアニメが上映されそうで、著作権的な危険を感じた為、兵藤を生け贄にリアス嬢のいる部室へと帰路に就いた
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