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黒い影が目にも止まらぬ速度で動き、フリードの傍を通り抜けるたびに白刃が煌き、無数の裂傷を負わせていく
「ぐぅぅぅぅ…!!」
「そら、どうした
ボーッとしてたら命が散るぞ」
背後から耳元で囁くと、肩口と内腿にそれぞれアーミーナイフを深々と突き刺す
「がっ…
テ…メェ…!!」
「勝負あり…ってな」
刺したナイフを引き抜き、素早くバックステップで一歩退くと、アーミーナイフをホルスターに納める
本来、内腿というのは人体の急所の一つで、傷が塞がりにくく、出血も激しい…戦力の無力化には持ってこいの部分なのだ、もうこれ以上の攻撃は必要無いだろう
「さて…」
コートの汚れを払って埃を落とすと、後ろにいるシスターへと向き直る
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