神父×神父×神父

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「そらそらどうしたぁぁぁ!! その程度の実力ってワケじゃ無ぇだろうがぁ!!」 槍を縦横無尽に振るい、烈火の如く攻め立てながら昌景が吼える ―――疾風怒濤 昌景の攻めを表現するとすれば、それ以上適当な言葉は見付からないだろう 堕天使達が必死に繰り出す光槍は槍の腹で流され、あるいは昌景の突きに砕かれながら4対1など無きに等しいように追い込んで行く 「おら、動きが鈍いぜ!!」 「舐めるな…!!」 大技を出すように槍を縦に回転させたのを好機と見たドーナシークが短い光槍を右手に突撃して来る姿に、昌景は唇を釣り上げる 「悪いな、ありゃ囮なんだわ」 「っ!!」 悪戯っぽく笑うと、半回転した時点で槍を掴み直し、石突でドーナシークの額へと強烈な突きを叩き込み、意識を奪う 「「「ドーナシーク!?」」」 「けっ、本当ならとっくの昔にお前ら全員殺してたんだがな…安心しろ、命までは獲ってねぇよ」 心底つまらなそうに吐き捨てると、槍を下ろして軍配でパタパタと自分の顔を扇ぐ 「…どういうつもり?」 「はっ、知れた事だ!! 俺も御館様も最初は殺すつもりだったんだ」 だがな…と一息置くと、昌景が再び口を開く 「俺達は必要無い弱っちい奴の命まで奪ってやる程暇じゃないんだわ」 「…」 「だからお前達を殺す気も失せた、とっとと逃げろって言ってんのさ」
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