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「って事で御館様、あとはお任せします」
(ちょ、丸投げかよ!!)
『相変わらずの二重人格…生前からまったくブレてませんね、山県殿』
(え、何…昌景って二重人格だったの)
『えぇ、戦の時だけ荒々しくなりますが、平時は人当たりの良い温厚な方ですよ』
昌信のさりげないカミングアウトに動揺している間に、昌景から身体のコントロールが戻される…軍配と槍が消えてないので、丸投げというつもりは無さそうだが
(まったく、面倒な役割ばっかり押し付けやがって…)
右手でボリボリと頭を掻き、左手で槍を掴む
「で、どうすんだ…やるなら徹底的に消し飛ばしてやるが」
そこまで言って、とある事に気付く
「ところでアレ、そろそろヤバいぞ」
「「「あ」」」
部屋の隅で血溜まりに沈んだままのフリードを指差す
っていうか、その反応ってフリード忘れてたな
「奴も認めたくは無いが真人間だ…あの出血だと死ぬぞ?」
さぁ、どうするよ?
部下を見捨てて戦うか、それとも…
「ここで死ぬか?」
冷ややかな笑みを浮かべ、レイナーレだけにピンポイントに強めの殺気を当ててやる
「くっ…退くわよ」
「「レイナーレ!?」」
「今ここでフリードを失うのは惜しいわ…計画の為、ここは退くわ」
「やむを得ないな…」
「うぅ、悔しい…!!」
計画、という単語に残り2人も渋々と矛を納めると、フリードとドーナシークを担ぐ
「捨て台詞は要らんぞ、正直聞き飽きたんでな」
「きぃぃぃ!!次はギッタンギッタンにして殺してやる!!」
「そうしたけりゃ、堕天使を後三万は連れて来るんだな」
「口が過ぎるぞ、人間!!」
「その台詞、そっくりそのまま返してやるよ」
そう言って陣羽織と武器を消し、縮地で家から飛び出す
もうこれ以上絡まれると面倒だし、さっさと帰る事にした
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