序章 つばきひめ

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「結構、急所突いちゃったみたいだからさ」 「でも…つばき姫といえどこんなものか」 ゲホッ、ゴホッゴホ 何…これ…血が止まらない 身体が…動か…ない…… なんだか頭がボーッとする 「だけど…あと5年。あと5年したらきっとすごい事になるね」 「ふふっ楽しみだなぁ!」 男は意識を失った少女の元へと近づいた 「それまでちゃんと生きててよ」 そして髪にそっと触れた 「やっぱり、よく似ているよ…」 「ねぇ、そこにいるお兄さん。この子の事頼むね?急所を突いてるけどきっと死にはしないから」 「お前は…誰だ。その娘に何をしたんだ…」 「ふっふ、じゃあ僕はもうそろそろ行くよ」 「あ、おい!まて!」 男は風のようにいなくなった 何なんだ、あの男は… いや、それよりも娘だ
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