序章 つばきひめ

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だがおかしな事につばき姫の姿を見た者はいなく、噂ばかりが飛んでいた それに加え、姫と呼ばれているが実際に女かどうかも定かではない。 そもそも女なんかが人斬りと呼ばれちゃ気味が悪い。 そんなつばき姫と俺は今晩組んで暗殺をする。 それが、今回の任務だ。 俺1人で十分だが、あいにく俺の主は用心深いらしい。 まあ、俺もつばき姫の噂は俺も気になっていたし、いい機会だ。面を拝ませてもらおう。 どうせ、つばき姫の噂にのっとたただの金目的の男だろーがな。 って今更だが俺の仕事は命じられた人物を闇の中で殺す事ーーすなわち暗殺だ。 暗殺というのはただの殺しと違いリスクが高い そのため命じられた人物が大物であればあるほど報酬は大きい 尚且つ、つばき姫は名が知れてるから(噂でだが)つばき姫と偽って仕事をうければそれなりの報酬はもらえるってわけだ この時はまだ、どうせ金目的のただの女だろうと軽く考えていた *** 「おい、はいるぞー」 俺は適当に声をかけ襖を開けた するとそこには布団を敷いた上に一人の少女だろうか、が眠っていた おいおい、まだ昼間だぞ と思いながら少女の顔をよく見ようと近づいた その時、ふわりと俺を横切るように風が吹いた
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