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少女は何事もなかったかのように布団を片づけはじめた
その様子を見て、俺は少女が相当綺麗な顔立ちをしている事に気付いた
純白で陶器のような肌、スッとした顔立ちはまだ幼さが残っている
こんな純粋そうな少女が人斬り…
「なぜ、この仕事を引き受けた?」
不意に出た質問に少女は手を止める事なく答える
「・・・人を殺してもいいから」
少女は何のためらいもなく答えた
「あぁ、」
急に笑いがこみ上げてきた
この世の中も物騒になったもんだ
こんな可愛らしい少女が人を殺してもいいから なんて、
あまりに似合わない
俺はこの少女に興味が湧いた
「名はなんて言うんだ?」
「貴方に名乗る名前なんてない」
これまた、笑いがこみ上げる
「そうかい、じゃあ俺はあんたの事なんて呼べばいい?」
少女は一瞬こちらに視線を向けたが興味が無さそうに視線を戻した。
その質問には答えてくれなかった。
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