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「そうだな~つばき姫から、姫って言うのはどうだ?」
聞いて見たが無視されたのでこれからこの少女の事は姫と呼ぶ事にする
あとで文句を言われてもしらねぇーからな
「今晩はよろしくな」
少女は少し驚いた様にこちらを見た
「貴方も来るの?」
少女は不満そうに眉を顰める
「あたりまえだろ」
なんだこの俺が居たら不満だって言うのかよ
「一人の方がいい」
そりゃ俺だって一人の方がいいし、むしろ一人でもこの仕事をこなせる自信があった
だが命じられた以上仕方がないのだ
「俺が居て悪かったな。まぁ、しゃーねよ」
それでもまだ不満そうだ
そこまでされると少し傷ついたが気にする程のものじゃない
「何しにここへきたの?」
「あぁ、今日の詳細とつばき姫の面を拝みに来た」
最後の方はからかい口調で言ったのに姫はさも興味がなさそうにそう、と言ってまた顔をそらす
その横顏に思わず見入ってしまう
本当にこの少女が刀を振るい辺りを血に染めるのかと思うと何だか信じられない
思わず見入っている自分に気づいた俺は慌てて気をそらす為に話を振った
「一回しか言わねぇからよく聞いとけよ。標的は上野と言うものだ。ここら辺一帯で結構力を持っている一族だ」
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