序章 つばきひめ

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まぁいい俺はとりあえず二人分の食事を頼みにいった 部屋に戻ると姫は相変わらず夕焼け空を眺めていた 確かに今の空は太陽が沈みかけ、とても幻想的で綺麗だ だがずっと見ていては流石に飽きないのだろうか 「そんなに空が好きなのか?」 「別に」 「だけど嫌いじゃない」 「おぉそうか」 何だか少し心を開いてくれたのだろうか? 先ほどまでの殺気はなく、喋り方もトゲがなくなっていた そのことが少し嬉しくて、俺も窓辺に行き空を眺めた いままで気にも止めたことがなかった夕焼け空を初めてじっくりと見た。 オレンジ色に染まった空に碧が交じり始めていた だんだんとオレンジから碧へ こういうのもそう悪くないな、と思うほどこの夕焼け空は綺麗だった どのくらい見ていたのだろう、女将が失礼しますーと言って入って来た
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