今日も御飯が美味しいはず

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「あぁ… 嫌だよ…お家に帰してよ」 「あのですね、まつりかさん。 9才の私ですら 泣いてないんですから 大の大人のまつりかさんが 泣かないでくださいよ。」 「だって…だってえ…」 まつりかさんは、 転んだ3才児のように 涙目でこちらを見てきます。 だってえ…じゃないですよ。 見苦しいったら ありゃしないですよ!! まつりかさんの泣き顔と 私の顔を潰してる脂肪を 鼻息を荒々しくさせてみている… 黒枝さんの腑抜けた顔が!! 「お願いだから… 誰か助けて…怖いよ… 怖いよ…」 さっきまでの勇気はなんだったんですか… “私じゃなければ” 感動的でしたのに… …あの、まつりかさん? 強く抱き締めて来るので 私、窒息昇天しそうです。 「うるせえって いってんだろがぁぁぁ!! もうキレた!! 殺す!! 辱しめて痛め付けて ぐちゃぐちゃにして殺す!! 奴隷がなんだってんだ!! 俺だって好きでやってんじゃねえのによ!! 売っちまった女房を取り戻したかったのによ!! 人を売って金が貯まったのによ!! 死んでるってなんなんだよぉぉぉぉ!! みんな奴隷になって死ね!! あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」 あと、奴隷商のおじさんが、 ナイフ片手に来ちゃったじゃないですか… 覆面さんが止めない辺り いつもこんな感じなのでしょう。 「さっきとかなり雰囲気変わってるね。 それにまさかの壮絶な過去とか… 人は見かけによらないね!!」 黒枝さん、 楽しそうに喋ってないで黙れ。 相手は怒っていらっしゃるんですから… とばっちりくらいますよ? 「嫌…嫌ぁぁぁぁ!! 殺さないで!! いたいのやだ!! やだやだやだやだやだやだやだやだやだあ!! 死にたくないよお!! いやああああああああ!!」 私たちがとばっちりを気にしていた時 血走ったおじさんの目は 恐怖にひきつり、 叫び泣いている まつりかさんの方を見ていました。 あ、私ならまつりかさんが 恐怖で拘束を緩めたので 黒枝さんの方に逃げましたよ? 「ねえいつかちゃん、 あの……」 ……黒枝さん? 今聞くことじゃないですよね? 抱きつかれた感想って。 「うるせえ…うるせえうるせえうるせえうるせえうるせえうるせえ!!」 そんな女房みたいに 俺の前でなくなあああ!!」 「やだあああああああああ!!」 「あ…危ない!!」 まつりかさんの叫びを聞いた直後、 黒枝さんの切羽詰まった声と同時に 『ぐちゃっ』という 肉特有の 気持ち悪い音が聞こえました。
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