138人が本棚に入れています
本棚に追加
日が当たり暖かく、眠ってしまいそうだ…と瞼を閉じると、肩を叩かれた
目を開けると李雨がこちらを見ている
「駄目ですよ、此処で寝たら…保健室に来る生徒がいるかも知れません」
「………ぁぁ…」
フラフラと危なっかしく食堂から消えて行った紅葉を見送ると、あの三人が座っていた場所を見下ろす
「……特等席…ですか…」
自分が通っていた時は、まだ生徒会役員専用なんてなかった時代
あの頃はよく皆であの席で騒いでたもんだ…と、昔を思い出しながら微笑む
「……今度、誘ってみましょうか…」
そう決めた李雨は厨房へ歩き出す
「特等席は何時の時代になっても特等席ですね…」
どうやって知らせよう…
時間は何時がいいだろう…
どんな服装で行こう…
ワクワクした面持ちでいる李雨は珍しく心がスッキリしていた
最初のコメントを投稿しよう!