砂漏の砂

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「え?うそ!!ほんとに日本に帰るの?!」 私は3日ぶりに龍也さんと一緒に食べる夕食の 途中で思わず大声を出して話してしまった。 龍也さんは顔色一つ変えず食べ続けている。 「嬉しいか?」 「うん」 小さく頷く。 龍也さんはフッと笑うと 「だいたいとりあえず勉強したから。  それに、人脈もそれなりに出来た。    それに螢菜との時間が無さ過ぎて俺限界・・・。」 顔が一気に熱くなる。 「いきなり何言い出してるの?」 龍也さんの口角がすっと上がる。 「で、2週間でここを引き上げるから。頼むな。」 「ええ!!そうなの!!」 「それと、今週の土曜日俺のお別れパーティーね。お前も一緒だから。  準備しとけよ。」 準備って・・・あまり龍也さんパーティーに連れてってくれてないから 何を準備したらいいのか・・・・明日ドレス見に行こう・・・。 恥かかせるのは、まずいもんね。 「わかった。引っ越しの準備とパーティーの準備明日から始めるね。  ・・・あと、お土産ぼちぼち買っておくね。」 「ああ、まかせる。」 久しぶりの龍也さんの笑顔の気がする。 こちらに来て龍也さんの笑顔が減ったのが分かった。 でも、龍也さん自身勉強をするために来たと言う覚悟を消すわけには いかないから無理をしてでも頑張っていたのだと思う。 「螢菜には寂しい思いをさせた。」 「ううん」 お勉強しにきてるんだもん何も期待してないし・・・ 「長期休暇をちゃんととってあっちこっちへ連れて行ってくれたし。  ディズニーランドにもホテルを取って4日間も泊まって回ってくれたりしたじゃない。  充分よ。」 「ありがとうな・・。」 こんなこと言ってくれる旦那様になってくれるなんて夢にも思わなかった。 幸せだよ。
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