記憶を無くしまして

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あ、そうだ! この人なら…… 「あのさ、聞きたいことがあるんだけどいい?」 「え、あー…どうぞっ」 「君は俺のこと知ってるの??」 聞いてみたらその人の目は点になっていた あれ、質問が可笑しかったっ; でも俺自分のこと分からないしな…; 自意識過剰な奴だと思われたかなっ; 「えっと、勿論知ってますよ、貴方はこの学園の有名人ですから」 「え、俺有名人なのっ!!!」 「えっ、あ、はいっ;;」 無駄に豪華だけどやっぱ学校なんだ此処! しかも俺は学園の有名人だと… え、ちょっと待てよ。 何俺って学園のヒーロー的存在なの? …格好良いじゃないか 「変な質問してごめんねっ実は―――」 そう言い掛けた時に後ろから沢山の足音が聞こえた 「え、何っ!!?」 「あのっ逃げた方がいいですよっ」 「えっ、ちょっどういうことっ;」 沢山の足音は徐々に大きくなり足音の主であろう男たちが此方に向かって走ってきた え、何っ、鬼ごっこ?; 「隊長ーー発見しましたーーー!!!!」 「分かった、第一部隊は整列して下さいっ!??」 バタッ 沢山の人の渦の中で何かが倒れた音がした 「あ゙ーー隊長ーーーっ;;;」 「だだだ、大丈夫ですかっ;立てますか?;;」 「嗚呼っ;;オデコが赤くなってますっ、早く消毒をっ;;;」 「あわあわっ隊長泣かないで下さいっ;;;」 「グスッ…ぅう…ッ…な、泣いてなんかないっ、僕のことはいいから皆早く整列してっ」 「「「「わ、分かりました;;;」」」」 俺は茫然としている間に目の前には沢山の男たちが颯爽に左右に分かれて並んだ え、何、これっ皆さん横目でめっちゃ睨んでるんだけど… え、俺何かしたのっ状況が全く分からねぇー… え、俺有名人で、=学園のヒーローじゃねぇの?; なんか拝められたりさ歓迎されたりする立場じゃないの?; 皆さん敵意剥き出しなんですけど… さっきぶつかった人はいつの間にか消えてるしさ マジで何なんだーーー;;;
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