記憶を無くしまして

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後ろから声がした瞬間、さっきまで騒いでいた男たちは一気に青ざめ口を閉じた ど、どうしたんだ?; 後ろを振り返ったら、 俺より身長があるであろうイケメンが此方に向かっていた かっけぇえ… 俺はその格好良さに思わず見惚れた ただ、そこに歩いているだけなのに凄い威圧感を醸し出していた 「…ぅ゙ー…グスッ…ふ、…っ」 俺と男たちが黙っている中、あの小さな男の子は泣いているままで、 美形の人の足音と共に響いていた 「嗚呼…私が来るまで待っているように申し上げたのに」 一言呟き俺には目もくれずに俺の横を通過した …視界に入れられてなかったよ、俺; 突然現れたイケメン…いや美形の人は泣いている小さな男の子の前まで歩き立ち止まった 「…グズッ……あ゙んどぉっ…」 "あんどう"と呼ばれる美形の人を見るなり弱々しく小さな男の子は抱きついた 「吉野様、私が居ますから。大丈夫ですよ」 リズム良く小さな男の子の背中を叩いたり、頭を撫でたりしていた あんどうさん?が慰めてから、少し落ち着いたのか泣き声は小さくなった 「で…あなた方、今まで何してたんですか?」 「「「「すみませんでしたーー;;;」」」」 「私は謝罪しろなんて言ってませんよ。もう一度聞きますよ…何してたんですか?」 見惚れるくらいの美形のあんどうさんは、ブチ切れていらっしゃいました あの… 美形さんめっちゃ怖ぇんだけど(´ω`;;) 笑顔なのになんか黒いものっ 笑顔ってさ普通光輝かしいものだよね; でも彼の笑顔は黒い光がギラギラしてるよぉおおお ってか俺、ピンチなんじゃね 俺が泣かせたみたいなモンだしな; その予想は見事に的中し、理由を述べたであろう男たちから俺へと視線を向けた
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