記憶を無くしまして

18/28
前へ
/225ページ
次へ
「い、いないっ!!!??;;」 「確かにこっちに行った筈なのにっ!!!;;」 「あの野郎何処行きやがった!!!」 「まだ遠くには行ってねぇ筈だっ!!!」 「皆で手分けして捜せっ!!!見つけ次第確保だっ!!!」 ダダダダダダタッ… 追い掛けて来ていた男たちの声は足音ともに小さくなった 勢いに任せて部屋の扉を閉めておいて良かった… 頭がヒリヒリするけど やったよ、逃げれた!! 俺って凄いと思うわ 自画自賛して良い程だよ 見事あの大群衆から逃れ隠れることに成功したのだから あー…本当良かった マジで、助かっ… ………………。 何か違和感があるな 部屋に入った瞬間床ではない何かにダイブしたようだ 俺は怖くて目を閉じたから何も分からない 恐る恐る目を開けるとヒラヒラと大量の紙が空を舞っていて… 「おい…」 低音ボイスが耳に響いた あら、やだ 安藤さんと堂々なめっちゃ格好良いイケメンが間近にいるよ やばっ 説明が出来ない程 格好良すぎるんだけどっ アイドル並みなんだけどっっ …なんか鋭い目で見つられると照れちゃうんだけど////← ジュワジュワっ あれ、ちょっなんか… 俺の中の何かが一気に上昇し始めた 「ゔっ!!??;;」 「なっ;」 いつしか止まった筈の鼻血が再び溢れ出た そしたら頭の中がぐるぐるになってきて……… あ、もうなんか…駄目だわ 視界が一気に暗くなった ************** 『俺はお前しかいらない』 どうしてそんなこと言うんだ 俺しかいらないなんてお前――――なんだからさもっと欲張れよ 『…好きだ』 それは どっちの俺なの…? お前が好きな俺って一体何? あ………あれっ この人誰だっけ…? 顔がぼやけていてはっきりとは見えないな サラッ あ…頭、撫でられた ………この手の感触。 ゴツくてでかいけど温かくて優しい手。 可笑しいな… 知っている筈なのに 思い出せないなんて… ………変なの ************
/225ページ

最初のコメントを投稿しよう!

321人が本棚に入れています
本棚に追加