プロローグ

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「あ、もしもし、春樹?!ごめんね、またでれなくて」 私は受話器の外で片目を瞑る。 『嫌だって言ったらどうする?』 エ?? どーするよぉぉぉぉ?! 「本当にごめんって!だから許して?」  私は半泣きで言う。 『あははっ、ごめん、意地悪した。』 もー! 「本気で焦ったんだよ?」 『しっかし、携帯使えないの超不便だな。』 そう。私は今携帯が使えないのだ。  春樹と毎日長電話し過ぎて、携帯没収されてしまっていた。 どっちにしろ電話してんじゃ、あんまり意味ないんじゃ? っていう疑問は抱かないでね。 こっちにも事情がたっくさんあるんだから☆ 『でも、私は声聞けるだけでも幸せだな。』
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