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志保はニコニコしながら自分の携帯をポケットからだすとピッと機械音を出しながら携帯を操作し始める。
そしてその携帯を耳に当てる。
どうやら誰かに電話しているようだ。
「あ、もしもし。先生?学校ですって。私どうするんです?」
志保は相手にそう聞くとしばらく黙っていた。
話を聞いているのだろうか。
「……え、本当ですか?!はい、ありがとうございます!」
そして志保は電話を切る。
誰に掛けていたのかを聞くとさっきの“ベル先生”らしい。
「えっとね、人間界の勉強は出来ないから家に居ろって。なんかチトセの家調べたみたいよ?」
調べた……?いつのまに?!
「ベル先生なめないでよね!凄いんだから!」
なんて言ったって魔界一の魔女なんだから!と、志保は付け足す。
「じゃあ家の場所は解るんだよな?」
「うん、でも此処に居る!」
ここって……
「屋上?」
「うん、魔法使えないけど練習してる!」
使えないのに練習か……まぁ“その実力じゃ魔法は使えない”と言われて練習する気になったのだろうか。
(前から練習してるかは知らないが。)
「そっか。じゃあ授業終わったら此処に戻ってくる。待ってろよ。」
了解!と志保は俺に言った。
そしてその後、俺は屋上を後にした。
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