使われない手鏡

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夏の陽射しが強い、もう半ば夏が近づいてきている。 「綾乃!!早くしなさ~い」 「は、はーい…今行くから」 ギュウギュウになったバックの、ファスナーを乱暴に閉めると慌てたせいか。 机にぶつけて、物が大量に落ちてしまった。アワアワと片付ける…ふと、手鏡が太陽の日向に反射してキラキラ光っている。 もう…そんなに経ったのか… そう私が小学五年生の頃だ。
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