使われない手鏡

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「プール!!プール!!プールは冷たくて楽しいから大好き」 ガードレールにあるブロックに乗り、鼻歌交じりにご機嫌に歩く。 遠くから見た我が家は夏の陽炎を十分に受け、今夜も暑いから鬱になる…早くエアコンを買って下さいお父様。 ### 中学に上がる前に住んでいた、団地は古くサビが目立つ外見上…友達を家に招くなんて事は憧れる。 いや…別に貧乏とかではなかったんだけど父親が、「幽霊出る、楽しみだ!!OK」のノリで決まってしまった。 「ひいい!!お父さん!!冗談でもやめて下さい、私が幽霊とかお化けとか苦手なのは知ってるでしょう??」 あ…母さんが布団に包まってガタガタ震えてる。 「幽霊が怖い?あははは、幽霊はお友達だよ~母さんは拒否るから意地悪されるね。間違いない…あれ?古いかな?」 母さんは蒼白になりながら、今日は店屋物にして下さいと自室に閉じこもってしまった。 「お父さん、スゲー幽霊と友達なんだ~!!」 「ああ…父さん、これでも幽霊マニアだからな…宗太…幽霊とは浪漫だ」 「何かよくわかんね~けどスゲー」 何が凄いのやら…
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