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「お言葉ですが、死んじゃえば……と言えば、今回の事件では死者が1名確認出来ています」
有井が、警察手帳を開き、概要を報告しようとする。
「事件? ホントにコロシなの? 事故とかじゃなくて?」
「はい。残念ながら。被害者の背中には、ナイフの様な物で突き刺された跡がありましたので」
「ああ、じゃコロシだわ」
「同感です」
戸川警部補は、お汁粉を全て飲み干すと、手鏡を出して唇のグロスをチェックしている。
「有井~、何か今度は、あったかーい甘酒が飲みたくなったわ」
「警部補、勘弁して下さい。勤務中に飲酒だなんて。
ただでさえ警察不祥事で問題になっている所なんですから」
「死んじゃえばいいのにぃ~」
「……」
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