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店員さんが運んできたアイスコーヒーをごくごく飲んで、
「戯言だよ。あそこの商店街の人達はあんなんばっかりだから。」
「いいじゃないですか。私は好きですよ。」
ふふふ、マスターとママの顔を思い浮かべて自然と笑えてくる。
「この後、どうする?」
彩子さんがこっちを向いて聞いてきた。
「あっ、私はそろそろ帰ります。澤田さんと彩子さんのデートの邪魔したら澤田さんに睨まれますもんね?」
澤田さんの方を向いて答えると
「うんうん、空気が読めるね、イトちゃん。」
と澤田さんが頷く。
「えーっ、もう帰るの?」
これは彩子さん。
「いいじゃないですか。家具とか家電とか二人で見に行ったらどうですか?」
「いいな、行こうよ、彩子。」
澤田さんはいつもノリノリ。
「じゃ、行こうかな。あっ、ジロさんは?」
「イトちゃんと一緒に帰るよ。」
こっちを見て言ってくる。
そうか、帰りの電車、一緒か。
ちょっとドキドキするかも。
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