友達......だろ?

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「やっぱ坂田ん部屋は広いなー」 当たり前のように俺の部屋にあがり込み、ベッドに腰掛けゴロゴロしだす荒木。 無防備か。 後でシーツの匂い嗅いでやる。 なんと荒木は先ほどのパフェが晩飯のつもりだったらしく、「飯も食ったし、坂田んちいくか」とあらゆる意味で理解不能なことを宣った。 「俺飯ここで食うから。においとか文句言うなよ」 「んーシュールストロミングとかじゃない限りは言わね」 「それはもはや現代人の食べ物じゃねぇな」 買ったばかりの漫画を読み出す荒木。 無防備か。 晩御飯を食べる間もじっと荒木を観察する。 うつ伏せで肘をついて漫画を読むその背が、腰が、少し反っている。 なんつーか、バックでヤったときみたいな。 時折くすっと笑う様子に、ますます惹かれる。 純粋に荒木を好きだって気持ちと、それが高じて思っきし泣かせて鳴かせたいって気持ちが相反してもう俺変態。 別に付き合ってるわけでもないのにな。 でもなー。なんかなー。 荒木が俺の事好きになってくれたらなー。 「ん?なに?」 「んや……」 「そんな見られたら嫌でも気になるんだけど」 「あーそれ俺の愛。てのは冗談で荒木身体柔らかそうだなーと思って」 あんまりガン見してたからか、荒木からのツッコミが入る。 気になるんだけど、と言われてドキッとするのは俺だけではないはず。 なーんとなくそれっぽいことを言いながら自分もベッドに上がった。 「んー柔らかいか?」 「ちょい柔軟やってみ」 素直に漫画を置いて開脚を始める荒木。 うっはー触れる!天使(と書いて荒木と読む)ィィィィィッ!!! おっと、表情表情。 体を前に倒そうとする荒木の背中に回り、手を添える。 ちょっと息を鼻にかけながらも俺が押す力に抗わず倒れる倒れる………。 「お前エロいな(体超柔らかいな)!」 「はぁ?ぅあ、ちょ、痛いっつーの!」 「あ、いや…悪い」 本音と建前が…。 心の声がだだ漏れた。 動揺のあまり力一杯荒木(の背中)を押し倒してしまった。アハハ。 「ばっかお前……加減しろよ」 流石に痛かったのだろう、涙目で振り向きながら睨まれるのはちょっとヤバいです。
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