お腹いっぱいご飯を食べよう

2/14

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「私ね、ご飯食べるのって大好き」 そう言って私は麦酒に口をつけた。 「篠岡って、そんな大食いだったっけ?」 阿部くんが意地悪そうな笑みで聞いてくる。 「違うよ~、そう言うことじゃなくて!」 「ま、飯はいつでも美味いけどな」 阿部くんは残っていた麦酒を飲み干し、また麦酒をお代わり。 「だから、そうじゃないって。食事ってね、物理的な幸せだけじゃなくて、精神的にも幸せにしてくれるじゃない?」 「…どういうこと?」 「お腹いっぱいになったら、心も満たされるでしょ」 「なるほど」 「そんで、みんなとご飯食べたら、幸せを共有しあってるみたい。だから、合宿でのご飯は美味しい。今は…阿部くんとの食事が私は好き」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加