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「私ね、ご飯食べるのって大好き」
そう言って私は麦酒に口をつけた。
「篠岡って、そんな大食いだったっけ?」
阿部くんが意地悪そうな笑みで聞いてくる。
「違うよ~、そう言うことじゃなくて!」
「ま、飯はいつでも美味いけどな」
阿部くんは残っていた麦酒を飲み干し、また麦酒をお代わり。
「だから、そうじゃないって。食事ってね、物理的な幸せだけじゃなくて、精神的にも幸せにしてくれるじゃない?」
「…どういうこと?」
「お腹いっぱいになったら、心も満たされるでしょ」
「なるほど」
「そんで、みんなとご飯食べたら、幸せを共有しあってるみたい。だから、合宿でのご飯は美味しい。今は…阿部くんとの食事が私は好き」
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