運命を変えた夜[後篇]

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「じゃあ、誰?」 さっきいたメンバー全員口を揃えて言った。 「いやー誰って・・・」 すると他の人が到着するとみんなすぐさまそっちへ行ってしまった。 「久しぶり。」 今日初めて相手から話しかけられ、振り向いた。 「あ!樋口くん?」 「山崎終君、だよね?」 「あ、はい!」 やっと何も言わず自分の名前を言われ終は思わず喜んだ。 琴美はあれからずっとファミレスにいた。タバコを吸いながらも腕時計で時間をちょくちょく確認していた。 気にしつつも気にしないフリで誤魔化していた。 「え~、時間過ぎてしまいましが、そろそろ始めたいと思います。本日幹事をやらせてもらっています、樋口です。」 みんな拍手で盛り上げた。 「今回のクラス会、僕がいいだしっぺなんです。なんか久しぶりにみんなに会いたくなって、だから大勢来てくれてうれしいです。あーっと誰か司会手伝ってもらおうかな・・・麻生!」 「え?」 「頼むよ。」 「うん。」 ヒューっとかき立てたり恵子コールをするものもいた。 「こうして久しぶりにみんなに会えて嬉しいです。やっぱ、いいなー昔の仲間は。」 前に立ちマイクを通して話した。 「えーそれでは、近況報告をしてもらいたいと思います。それじゃランダムにいくよ。」 樋口は恵子に出席表を渡した。 「はい。じゃあ、誰から行こっかなー・・・・・じゃあ、真弓。」 さっき話してた中の1人を指名した。拒否してたが恵子から引っ張られ今度は真弓コールが沸いた。 「お前も恵子に惚れてたろ?」 「え?あ、うん。でも皆もでしょ?」 「だよなー。」 なんだかんだいって、琴美もクラス会が行われている店まで来ていた。だけど入ろうとはせず通り過ぎようとした。 その頃、中では終が近況報告をしていた。 「えーまぁ、特に何もないんですけどー。まぁなんとか元気にやってます。あ、でも何ていうかそのー・・・」 ほとんど誰も聞いてない中、終は急にスピーチをやめドアの方を見た。それにつられてか皆もその方向を向いた。 「誰?」 「お久しぶりです、大場琴美です。」 サングラスも外し堂々と挨拶した。
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