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「でもそん時思ったの。この人本当に幸せなんだろうなーって。そういえばここにいる人皆は、私のことブスって言ってない。ちゃんと覚えてるんだ。誰がいつ、何度言ったか。辛かったなーあの頃。なんでだろうって、なんでそんなに言われなきゃいけないんだろうって。死んじゃおうかなって何度も思った。私ね今日復習に来たの。ずーっと思ってたからね、絶対綺麗になってみんなの前に現れてやりたい!って。ずーっとずーっと、毎晩思ってた。それが夢だったんだ。・・・それを果たしに来た。
気持ちよかったー。だって私のこと、どけよブスとか、ブスのくせにうるせーんだよとか言ってた人たちが、みんな私のとこに寄ってきて・・・気持ちよかったー。
私、田代君にさ中1のときバレンタインで好きですって手紙書いて渡したことあってね、そしたら’いらねぇよこんなもん自分の顔見て考えろよ’ってみんなの前で言われて、その田代君がこっそり携帯の番号渡してきて、’東京で合わないか?’とか言ってきてんの。笑っちゃったー。・・・・・でも、ほんの一瞬だけ気持ちよかった。。バカみたい、、バカみたい私。」
琴美は、しゃべりながた涙を流した。
「私、誰も私のこと知らない高校に行きたくて親に頼んで東京のおばさんの家に住むことにして東京の高校に行ったのね。ガラッと変わったんだよ。メガネやめて、髪型も変えて、今までしたくても出来なかったオシャレもした。そしたら半年もしない内に男の子に好きだって言われて、、嬉しかった。もう飛んだり跳ねたりするくらい嬉しかったー。
でも、中身は変わらない。。ここにいた頃と変わらない。。心はブスのまんま。地震ないの。。
それにね私のことを好きになる人は、見かけだけなんじゃないかなって。それだけなんじゃないかなっていつも思ってて。私のどこが好き?どこが好き?って、、鬱陶しいの。分かってるんだけど、自信なくてまた一瞬にしてここにいた頃に戻ってしまうんじゃないかって。」
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