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投げた機関銃を見、ユリアナは溜息を吐くと、
「もう気が済んだかしら、アルフ・レイモンド君」
悔しがるレイモンド、しかし何故か彼はふと笑顔を浮かべた。冷静を取り繕うとしたのかそれとも……
「Yes。気が済みました。では、最後の仕上げと参りましょう」
レイモンドの左手に小さな魔法陣が展開される。この時、レイモンドは決意をしていた。己の命をかけて彼女を倒すという決意を。
「爆砕」
すると、ユリアナの近くに弾かれていた銃弾全てが青白く光り輝き、一つ一つが巨大な爆発を起こした。
爆発は屋上一体を完全に包み込み、火薬の激臭と共に真っ赤に燃え上がり、さらに起爆を始めた。これが何度も続いた。
千ものの銃弾だ。それはエース達にも爆発が届く程だ。だからエース達は瞬時に後方へと下がる。
ただユリアナとレイモンドは逃げる時間も術もなく爆発に巻き込まれた。
ビルそのものが消滅するぐらいの爆発は巨大な爆音を何度も空に響かせ続けた。
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