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シュカは、黄色い花を咲かせる、小さな花なのだが、その花弁や葉は、料理に使われたりする。
主に香り付けや、飾りとしてである。
母がよく使っているものだ。
それに続いて、お肉の焼けた、良い匂いを感じる。
その匂いに、シレネは少し引っかかりを感じ、足を止めた。
もう一度、今度は意識してその匂いを嗅ぐ。
(なんだろ……こんな香りは初めてだ…)
シレネは、その匂いは何か、色々考えるが、中々思い浮かばない。
何かのお肉の匂いなのは確かなのだが。
急いで帰ろう。
結局、早く帰ってその匂いの源を確かめることにした。
シレネは、家に向かって小走りで急いだ。
いつのまにか太陽は半分沈んでいる。
普段は完全に沈む頃に帰ってくるので、やっぱりだいぶん早く帰ってきたな、とシレネは走りながら、そんなことを考えた。
耳元で鳴る風の音が、何だか自分を祝ってくれている様で、自然と口元が綻ぶのが分かった。
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