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案の定、
「無いっ?僕のもみじ饅頭が無いい一?!」
あ、見つかった。
速攻で逃げようとした俺たちだが、正人さんにすぐに捕まり御用となった。
~青年、説教中~
「……反省してる?」
「申し訳ございません。」
身長のデカイ坊主に睨まれるのは威圧感が半端ない。
「自分式神に甘過ぎだと思うよ。特に星熊くんにはね。」
「俺、龍香には勝てないんで無理っす」
未だに饅頭をかっ喰らい続ける図太い幼女鬼は、あはははと笑いながら、正人、てめぇもあたしに勝てねえだろと言った。
「確かにそうだね。僕も力不足だなと多々感じるよ。」
彼女の働きにより、危ない所を何度も助けられた。
鬼の怪力と忠義の心、まるで弁慶武蔵の坊の如き妖で、俺なんかが操っていい妖では無いと思う。
語弊があっただろうか、正しく言えば俺は式神を操ろうとは思ってない。
て言うか操ろうと思っても、俺の式神は自由すぎていう事聞かないのだ。
だから、もう少しばかり実力があり、龍香をストップさせるくらいできればいいのにといつも思っている。
俺が沈んでいると、気分が伝わったのだろう。
遥か先を行くちいさき隣人は一瞬で見た目18の勝気な少女の姿に早替わりし、俺の頭をぐいっと引き寄せた。
「ちょっ?!ちょっとお!!」
18歳の姿の龍香は栗色の髪が腰まで伸び、つるぺただったその体は一気にグラマラスなモデル体系、ツノさえなければ見返り美人と呼ばれてもいいくらいの端正な美しさの光る絶世の美女なのである。
その龍香に手繰り寄せられるという事は……。
むにゅっ?!
胸部のユートピアに誘われたのである。
「いいなぁ、君。ラッキーだねぇ」
ニヤニヤする坊主。
「なななななななっ?!////」
ルナは真っ赤になりながらこちらを見ている。
「くうっ?!ご主人様、やはりそこの大きさですか……。恐るべし龍香さん!」
恨めしそうに睨む氷華。
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