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この後、俺は剣の練習をして過ごした。
今日は陽介さんは用事のため来なかった。
練習ではずっと龍香と実践練習するのだが、全く歯が立たない。
「おらよっと」
幼女鬼の斧が振り下ろされる
ドゴン!
鍛錬してる庭に大きな穴が空いた。
なんて怪力だ。しかも早い!
「うおあ!ビビったぁ。一気に間合いを詰めて……。」
真剣で一気に切りかかろうとするが、
「遅いっ!とあ!」
ばちん
平手で背中をぶっ叩かれた。
「痛ぁ?!」
「危なかったなー。これが斧なら死んでたぞ。」
ケロリと言う龍香。
これを見ていた正人さんでさえすご過ぎて口を半開きにするほど強いのである。
「ヤバイ、やっぱりほしくま童子は強すぎる。僕でさえ軽くあしらわれるんだろうな。」
感慨深い呟きが、坊主頭から漏れた。
「正人、あたしと勝負するかい?」
話を聞いてた龍香はニヤつきながら正人さんに問いかけた。
「けっ、結構。それに僕の主戦武器は弓だから勝てないよ!」
慌てて後ずさる。彼の武器は弓であり、後方からの援護として戦う事が多い。
俺は剣を使う接近戦で闘っている。
もう一人の陽介さんは札使いで、鋼化させたお札を投げたり、爆発させたり、結界を張ったりする道具を使う闘いをする。
俺以外は全員後衛である。
俺の師匠が、前衛で物凄く強かったため、後衛しか育てなかった。
その為俺以外前衛がいなくなったのである。
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