夢と妖夢と死んじゃえ少女1 ~氷華ご乱心~

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この頃学校で一人の少女が学校を休んでいる。 ただ休んでいるのでは無い。原因不明の病にかかり、意識不明だと噂になっている。 彼女の名前を荒崎理香と言う。 彼女はいつも孤立していた人間だった。 最初は友達を欲しがっていたそうだが、次第に集団から自分から離れて行ったらしい。 らしいと言うのは、前のクラスで一緒ではなかったからである。 彼女の親しい友達と言うものはいなく、誰一人として彼女の現状を知るものはいないとこから俺は、彼女が孤立してると分かった。 少しは心配しろとは思う。 だからと言って接点の無い彼女のことを心配する輩はいないのは事実だが……。 また、もう一つ学校で騒がれている噂話がある。 ケータイメールの噂。 その噂を死のカラスアゲハという。 『黒いアゲハ蝶』と言う差出人から届く不気味な迷惑メールみたいなものだが、内容が興味を引くのだ。 『クイズに見事正解したら、願いを一つ叶えよう。 ただし外したらこの願い事に関しての大事なものを永遠にいただきます。』 嘘っぱちだと思うだろう。 俺もはじめはそう思った。 だが、これが本当の事だからすごいのである。 ある先輩は本当に巨万の富を何処からか手に入れたし、ある同級生は全国に通用する足の速さを望んで敗れ、事故で両脚が無くなった。 この、究極の博打メール。 無視もできるし答える事もできる。 答える方法は宛先に『黒いアゲハ蝶』を設定し、一行目に答え、二行目に願いを書いて送ればOK。 後は送った次の日の夜2時にて来るメールを開いて見る。 たったそれだけである。
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