230人が本棚に入れています
本棚に追加
それだけで人生が大きく変わる。
さしずめ人生をかけたカジノと言うところか。
俺だったら願いも殆ど無いだろうし、無視するところだ。
常人だったらやらないだろう。
このハイリスク、ハイリターンのゲームをやる奴などは、よっぽど追い詰められた人間か、度胸試しの馬鹿くらいだろう。
ただ、ここ最近になってこの被害者は増大の一歩を辿っている。
となるとこれは警察沙汰になるか、俺達が解決しなきゃならないだろう。
これ、どー見たって妖怪の仕業だ。
なんせこんな常人離れした所行など人間には不可能、何故なら人の心さえも簡単に覆せないからだ。
恋人になりたい、好きになって欲しいなど、そんな願いなど人間が解決するなど不可能なのは誰でもわかる。
催眠術を使ったとしても、長い時間使って念入りにかけないと長続きしないだろう。
これは多分新種、それもケータイなどを使用できるから生まれて早めの妖怪だろう。
そうなると対策のしようが無い。
どうしようも無い事ならまずは現状を少しずつ把握するだろう。
基本に立ち返り、まずは情報収集をしようか。
帰り際、少し親しくなった男子のみんなに聞いてみる。
「なぁ、黒いアゲハ蝶って奴の噂、知ってるか?」
案の定
「知ってるも何も、あんなに有名なメール、知らない奴の方が少ないだろう。」
「逆にお前、二組の高屋敷、メールが来て勝負したことしってるか?」
こんな感じに話を聞き出せばいいだろう。
「知らなかったぜ。結果は?」
彼は笑ながらこちらを見ながら雄弁に、
「あいつ、食いしん坊だからよ、飯をたくさん食べれる人生とか書いたんだよ。結果は失敗したんだけどな!ウケるぜ、馬鹿だよあいつ。」
確かにバーローだな。
「で、何を失ったって?」
最初のコメントを投稿しよう!