夢と妖夢と死んじゃえ少女1 ~氷華ご乱心~

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それだけで人生が大きく変わる。 さしずめ人生をかけたカジノと言うところか。 俺だったら願いも殆ど無いだろうし、無視するところだ。 常人だったらやらないだろう。 このハイリスク、ハイリターンのゲームをやる奴などは、よっぽど追い詰められた人間か、度胸試しの馬鹿くらいだろう。 ただ、ここ最近になってこの被害者は増大の一歩を辿っている。 となるとこれは警察沙汰になるか、俺達が解決しなきゃならないだろう。 これ、どー見たって妖怪の仕業だ。 なんせこんな常人離れした所行など人間には不可能、何故なら人の心さえも簡単に覆せないからだ。 恋人になりたい、好きになって欲しいなど、そんな願いなど人間が解決するなど不可能なのは誰でもわかる。 催眠術を使ったとしても、長い時間使って念入りにかけないと長続きしないだろう。 これは多分新種、それもケータイなどを使用できるから生まれて早めの妖怪だろう。 そうなると対策のしようが無い。 どうしようも無い事ならまずは現状を少しずつ把握するだろう。 基本に立ち返り、まずは情報収集をしようか。 帰り際、少し親しくなった男子のみんなに聞いてみる。 「なぁ、黒いアゲハ蝶って奴の噂、知ってるか?」 案の定 「知ってるも何も、あんなに有名なメール、知らない奴の方が少ないだろう。」 「逆にお前、二組の高屋敷、メールが来て勝負したことしってるか?」 こんな感じに話を聞き出せばいいだろう。 「知らなかったぜ。結果は?」 彼は笑ながらこちらを見ながら雄弁に、 「あいつ、食いしん坊だからよ、飯をたくさん食べれる人生とか書いたんだよ。結果は失敗したんだけどな!ウケるぜ、馬鹿だよあいつ。」 確かにバーローだな。 「で、何を失ったって?」
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