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さて、遡ること一ヶ月前―――
三年柿組内では、『飛拏摩通離』に向けての代表選出をしていた。
「俺はもう嫌だ!」「俺もゴメンだね」
『運動會』で特攻隊長を務めた太巻と大将をだったヤツが机を叩き立ち上がった。
「確かにミクはあれだけの活躍だったからな。外していいじゃねえか!」
太巻に淡い想いを抱く小暮は本人以上に真剣だ。
「俺とミクは『運動會』で体張ったんだからな!俺はそりゃされる側で何とか踏ん張ったけど、ミクの努力があったからこそ優勝できたんだ!あんな嫌な思いまでしてくれたんだぞ!」
大将だったヤツは太巻をアゲアゲして自分も今回パスしたくてたまらない。
「いや…そんな…俺はべつに『嫌な思い』ってことは…」
そう、あの出会いがあったからこそ、太巻は敵の大将だった伊達と内緒の親密なお付き合いをしているのだから…
モゴモゴと口ごもる太巻を無視し、大将だったヤツと小暮の鬼気迫る勢いに『二人は外そう』と言うことになった。
「では、ここは公平に漢の真剣勝負…伝統的な“絆愛野球拳”で決める」
その結果―――
「何故俺がぁぁぁ!?」
小暮と他一名に決まりし候!
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