8人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「ふぅ……やっとついた!」
(おぉー、ここが新しい高校!)
天桐 冰唏(あまきり ひょうき)は、ある高校の校門前に足を止め、感嘆の声を漏らした。
「流石だなぁー、ノールフィア学園は…」
ノールフィア学園とは魔術師、錬金術師、超能力者などの力が持った者、言わばμRKCが使える者だけが通える所である。
冰唏が目の前にあるノールフィア学園の全体を見回していると突然、グランドの方から爆発音が聞こえた。
「うん?今の音は…」
冰唏はさっき爆発音があった場所に向かった。
その爆発音があった所に着くと、この学園の大勢の生徒が集まり、ある二人の生徒を見ていた。
「おい、てめえ!今日こそ落としてやるぜ!その5位と言う座からな!」
ガッチリとした肉体を持った高さ2㍍はある金髪の巨人が、桜色のロングヘアーをした一人の少女に左手に持っていたアックスを向けていた。
「いい加減諦めろ。貴様では私には勝てない。」
彼女はきっぱりとアックスを持った大男に告げると背を後ろに向ける。
「勝ったからって調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
アックスを持った大男は背を向けた彼女に駆け出し、アックスを降り下ろす。
しかし、彼女は綺麗にそのアックスを避けて見せる。
そして、その場から距離を取り目の前に魔方陣を展開する。
(魔方陣?じゃあ、彼女は魔術師か…しかも雷、火だな。そして、あっちの方は…うん?あれって…)
冰唏はアックスを持った大男を見る。
大男は右のポケットからどす黒い液体の入った小瓶を取り出し、それを開けてその中に入っていた液体を地面に落とす。
「地より出でし邪者よ!人を喰いつくせ!」
大男がそう言うと、アックスを放し、空いた手をさっき落とした液体が染み込んだ地面に両手を置く。
すると突如、地面から高さ4㍍のゴーレムが出現した。
そして、魔方陣を出していた少女が魔法を解き放つ。
魔方陣から紅蓮の炎が出て、アックスを持った大男に向かっていく。
ズガーン!
「なっ!」
最初のコメントを投稿しよう!